「ガンゲット」は19世紀中頃、今よりも少しパリが小さかった頃。パリで働く人々や、パリの外郭の街で活動する画家さんなどが気軽に飲む酒場として、交流する場としてモンマルトルなどで始まりました。
「安く飲む」には、パリ市内にお酒を輸送する際の「入市税」を避ける必要があったのです。今は無き「ガンゲ」という安い白ワインを飲んでいたとかいないとか。
モンマルトルでガンゲット発祥と言われるお店に行ってみると、オーベルジュのバンケットにつながるオープンテラスがありました。
天気の良い日はどれだけ気持ち良かった事か。
モンマルトルがパリに統合され、課税がかかる様になりガンゲットは郊外の河川敷や湖畔、森の中へと移っていきます。
ボルドーで立ち寄ったガンゲットはまさしく川沿いの、DIYで仕上げた様な大きな小屋で、地元の老若男女がお店の猫と遊びながら交流する酒場でした。
パリを街の中心、モンマルトルをその外れとすると、浅草の賑わいから道を挟んだ、ここ西浅草は、日本にまだ根付いていない「ガンゲット」というお店を営むには一番の街なのかも知れません。
ビストロでもなくワインバーでもなく、僕たちの感じたままのパリの路地裏の酒場をみなさんと一緒に楽しめたらと思っています。
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